刺身は主として魚貝類などの生食料理で

一般に刺身という文字を用いているが、指身の字も古い。

『康富記(やすとみき)』文安(ぶんあん)5年(1448)8月15日の記事にもこの文字がみえる。

タイならタイと判別できるように尾を刺(指)したからこの文字を用いたという。

また、切り身を忌んで刺身と称したという説もある。

江戸時代の『和爾雅(わじが)』『和訓栞(わくんのしおり)』には魚軒(さしみ)とあるし、『松屋筆記(まつのやひっき)』には「膾(なます)に刺身という名目おこり、製法も一種出来たるは足利(あしかが)将軍の代よりの事なるべし」とあり、東山時代には、それまでの膾(魚田の細切り)に対し肉を大きく切る刺身の整然とした形式ができたものとみてよかろう。

『貞丈雑記(ていじょうざっき)』には「うちみというはさしみの事也(なり)」といっており、『四条流庖丁書(しじょうりゅうほうちょうがき)』では、使用文字が「サシ味」「差味」「ウチミ」などとあって一定していない。

なつまと香辛料の使用によって、その真味が得られると考えられている。

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